135 「委ねる」時のポイントは,最上位目標の共有

 

最近,工藤勇一氏の本にはまっております。

工藤氏は,元 麹町中学校の校長で,様々な学校改革を推進してきた方として有名です。なんとなく「民間出身の校長」のイメージがありますが,実はそうではなく,元々中学校の教員で,そのあと教育委員会でお勤めになられ,校長職を担っておられた方です。

大胆な教育改革が有名ですが,その改革の中でも,やはり「子供たちが様々な行事や場面で大活躍している改革」というところが,私はすごいと思っています。そりゃ視察に行きたくなりますよね。

その真髄が書かれているのが本書だと思うのですが,個人的にポイントは2つあると思っています。

(1)とにかく子供ファースト

「何かを判断するときの優先順位は一に子供たちのため,二に保護者のため」(p.114)

この言葉が表すように,前例や見栄にとらわれず,全ての判断基準を「子供」においていることによって,ぶれない教育改革が実現されていると感じました。わかっているけど,それがなかなかできないことでもあると思うのですが,とにかくそれが徹底されているように感じます。


(2)最上位目標の共有

目的は何か。

この共有なくしては,何もできません。逆にいうと,この共有がなされていれば,その後の手段は様々に考えられます。学校経営でも,学級経営でもきっと同じです。また,これはあらゆるコミュニティでも同じではないでしょうか。

実に哲学的な考え方だなぁと感じます。

本の内容やその一節が心に残る本というよりも,工藤氏の考え方に感銘を受けた本となりました。

いや,ほんますごいな〜。

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