046 OECD PISA調査2

前回の記事で次のように書いていました。

この度のGIGAスクール構想にともなる,学校でのICT活用によって,これがどれくらいOECD平均に近づくか・・・個人的には楽しみにしているところです。ちなみに,「使うこと」が目的ではないことは重々承知しております。しかし,使えなければそもそも問題が解けない・・・という側面もあります。この点については次回に。

ということで,今回は,PISA調査の問題について考えてみたいと思います。

PISAの問題はいくつかの問題を除き,基本的に公開されていません。

ただ,問題傾向などはリーフレットにも記載があります。


コンピュータ使用型調査問題の一例 

● オンライン上の多様な形式を用いた課題文(投稿文,電子メール,フォーラムへの参加回答,シミュレー ション,表計算ソフトなど)を活用。 

● 2018 年調査は,全小問 245 題のうち約 7 割の 173 題がコンピュータ使用型調査用に開発された新規問題。 日本の生徒にとって,あまり馴染みのない多様な形式のデジタルテキスト(Web サイト,投稿文,電子メー ルなど)や文化的背景,概念・語彙などが使用された問題の数が増加したと考えられる(OECD生徒の学習到達度調査(PISA)より,国立教育政策研究所)


いわゆる日本でよく行われるペーパーテストとは全く違います。そもそも情報活用能力がなければ解くことが難しい問題となっています。例えば次のような問題です。

(OECD生徒の学習到達度調査(PISA)より,国立教育政策研究所)

これもリーフレットのものですが,2018年の公開問題では,ある大学教授の「ブログ」をスクロールしながら読んだ上で,事実と意見を見分けるような問題になっています。

また,2022年のサンプル問題では,表計算ソフトの計算式を答えて判断したり,タブを切り替えながら問題に答えたりするようなものとなっています。

どうでしょうか,いわゆるCBT問題ですね。

つまり,「ICT活用が目的」ではないけれども,そもそもICT活用ができなかったら話にならないよね,というのが見えてくるのではないでしょうか。

 

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