121 『いのちの根を育てる学力』,東井義雄(1987).

 暑くなったり寒くなったり・・・体調管理が難しい今日この頃です。

おかげで僕の飲み物も,ホットコーヒーを飲んだかと思うと,アイスコーヒーに変わり,今朝はまたホットコーヒー・・・。きっと胃も驚いていると思います。

みなさんいかがお過ごしですか。

さて今日は,久しぶりに再読した『いのちの根を育てる学力』,東井義雄(1987).についての回です。それではレッツ,本紹介!


日本のペスタロッチと呼ばれる東井義雄先生。

#ペスタロッチのことを深く知らないことは内緒

教師であれば誰もが一度は,そのお名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

東井義雄先生のご著書は,どれも「魂」が宿った本で,その一つ一つの言葉に生命を感じます。今日はその東井義雄先生の著書『いのちの根を育てる学力』を再読し,心に残った箇所を引用したいと思います。

なお,「行事」というものは,他の「行事」とも「授業」とも,つながりあい,活かしあうものでなくてはならないのに,孤立したものになってしまったり,壊しあうものになってしまっていはしないか。竹藪の竹が,一本一本独立した竹に見えるにかかわらず,見えないところで,ひとつながりにつながりあっているように,「学校行事」も,他の行事や「授業」,その他の「教育活動」ともつながりあい,生かしあうものでありたいと思う。(p.151)

すべての教育活動が,学校教育目標達成のために行うという意識を持つことで,各学校行事が点ではなく,線となっていくのではないでしょうか。改めて大切にしたい言葉だと感じます。

最後に,もう1箇所,教科指導をする上で大切にしたい言葉を引用して終わりたいと思います。

各教科においても,私たちが点数評価に頭を縛られ,ずいぶんの子どもの人間をダメにしていることに気づかされた。

例えば,国語の「読解力」を評価する場合,文の客観性を まちがいなく読みとっているかどうかは,点数に示されるであろうが,読みの浅さ深さ,あたたかさ,冷たさ,うるおいがあるか,ひからびているか,固いか,軟らかいか等々,いろいろな点数に換算できないたくさんな要素があるはずである。ひょっとすると,そういうものの中に,人間を人間に育てる上での大切なものが潜んでいるかもしれないのである。(p.168)

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