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気づけば7月。連日の猛暑に体が悲鳴をあげております。
皆様いかがお過ごしですか。
さて今日は,「第4学年「がい数とその計算」」についての回です。
それではレッツ,算数!
4年生の算数に「概数」の学習があります。
四捨五入を学んだり,概算を学んだりするところですね。
概数の学習では特に,「四捨五入」のイメージが強いかもしれませんが,この四捨五入は意外と子どもたちができるので,そんなに難しいイメージがないかもしれません。ただ,どんな場面で,どんな概数にすればいいのかという判断が難しいところです。それに加えて「用語」の難しさも挙げられるでしょう。例えば,
「上から2けたの概数にしましょう」
「千の位の概数にしましょう」
「千の位までの概数にしましょう」
など,その用語の意味するところの理解において難しさあると考えられます。外国にルーツのある子どもたちや,日本語の指導が必要な児童にとってはなおさらです。
そんな概数の学習について,坪田耕三先生は次のような指摘をしておられます。
「概数」の指導というと、すぐに「四捨五入」といった、概数をつくる方法だけに陥りがちである。しかし、この指導においては、その意味や使われる場合をしっかりと把握することが大事である。
坪田幸三(2013),『算数科授業づくりの基礎・基本』,東洋館出版社.
つまり,どんな場面で,どんな概数にするのかを判断することができるような資質能力を意識しなければならないということでしょうか。四捨五入などの技能面だけでなく,概数が使われる場に合わせて思考判断できる力が求められます。
では,どのような場面で概数が用いられるのでしょうか。
小学校学習指導要領解説算数編によると,次の3つの場面が示されています。
① 野球場の入場者数を約何万何千人と概数で表現して伝えるように,詳しい数値が分かっていても,目的に応じて数を丸めて表記する場合。② 都市の人口を棒グラフを用いて比較するように,棒の長さなどで数のおよその大きさを表す場合。③ ある時点での日本の人口のように,真の値を把握することが難しく,概数で代用する場合。
こういったことを考えた上で単元計画を考えていきたいものです。
算数はというと,「正確な数値」を求められることが多い学習です。答えが「394」であれば, 「393」は間違いで,正しく「394」となっていなければ正解がもらえないことがほとんどです。しかし,概数は違います。そんな概数の便利さや良さを感じつつ,単なる処理を行う学習ではなく,概数にする必然性の場を作りながら学習していきたいものです。
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